123号

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たずね本

確か一昨年、自分が出た小学校に行く機会がありました。
そのときは、別件で頭がカッカしていて、失念していたのですが、後になって、図書室を見せてもらえば良かった、と悔やみました。
小学校の図書室で読んだ本の中に、忘れられない1冊があるのです。
もちろん、私が小学校を出たのは、もう20年ほども前のことなので、今だ図書室にあの本があるとも思われませんが、大人になってから、折にふれては思い出し、あれ読みたい、と図書館や本屋など見たりして、しかし、一度も出会えないので、とりあえず可能性があるのは、私の出た小学校の図書室だろうな、と。
もし、私も読んだことあるよ、という方がいらしたら、教えてください。
それは、民話のシリーズの中の1冊で、シリーズの他の本が、いわゆる昔話を集めたものだったのに対し、それだけ、現代に近い時代(戦中~)のものが集められていました。

こんな話があったよ、というので覚えているのは、

(1)空襲のときにどこからか現れて消火を手伝った5人の憲兵の話。
(2)蛙に似た形の石だったか木だったかの話。
   出征するときに、これを触るかどうかして行くと、無事帰ると言われていた。

(3)「ヤミ屋のトクさん」
   トクさんというヤミ屋の周囲で起こった出来事の話。
(4)「マッカーサーとケンムン」
   終戦直後の(たぶん)奄美大島で、刑務所の建物を造るのに木が足らず、
   がじゅまるの森を伐採することになる。
   地元の人は、ケンムンという妖怪の崇りがあるといって嫌がるが、
   そんな理屈が通じるわけもなく、仕方がないので、伐採のとき、
   GHQの一番偉い人ということで、「マッカーサーの命令だ」と言いながら木を切った。
   その後、しばらくケンムンの目撃談は絶えるが、マッカーサーが亡くなったという
   ニュースが流れた直後から、また目撃されるようになった。
   地元の人は、マッカーサーを憑り殺しにアメリカへ渡っていたケンムンが戻ってきた
   と噂しあった。
(5)戦争で家も家族も失ったおばさんが、掃除の仕事をしていたテレビ局のボイラー室に、
   畳から鍋から持ち込んで住みつく話。

(6)スチュワーデスの世界で噂されている話。
   8月6日に広島の上を飛ぶ飛行機の窓に、恐ろしくも悲しいものを見る。
(7)放課後の学校で居残りしていた2人の小学生が、帰ろうとするとき、同級生の女の子が、
  「さようなら、また明日ねえ」
   と窓から手を振っていて、2人も手を振り返す。
   しかし、後になって、あの子は家が火事になって死んだ子だ、と気づく話。

(3)の「ヤミ屋のトクさん」では、「臨月さん」のエピソードが印象深いです。

こんな話↓

ヤミ屋のトクさんの仲間に、臨月さんという渾名の女のヤミ屋がいました。
その人が、なぜ臨月さんと呼ばれているかというと、いつも腹に米を巻いて、まるで臨月の妊婦に見せかけているからです。
これで大抵の取締りの目はごまかすことができるのですが、ある日、とうとう見破られてしまいました。
偽妊婦であることがバレた臨月さんは、持っていた米を全部没収され、失意のうちに駅を後にしました。
この話を聞いて、怒ったのがトクさんです。
トクさんは、ちょうど自分の妻が妊娠していたので、これを連れて駅に行きました。
昨日の臨月さんの件で味をしめた取締りが、早速声をかけてきます。
ところが、あちらが偽妊婦だったのに対し、こちらは本物の妊婦。
トクさんは、取締りにひと泡ふかせることができました。

思い出すだに読みたいです。
松谷みよ子っぽい、とも思うけれど、どうも違うっぽい……。
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