123号

漫画ナツ100 その2

 こちらの記事の続き。
 リストアップされているマンガの内容については、予告なくネタばれする可能性があります。
 今回から各論で、まずは、上にリンクした記事のうち、1.のマンガについて。

『マッドメン』 諸星大二郎
『風の谷のナウシカ』 宮崎駿
『銀河鉄道の夜』 ますむらひろし
『ジーザス』 七月鏡一/藤原芳秀
『だいらんど』 がぁさん

 以上の5冊です。
 個人的に、とにかく誰にでもすすめたくなるマンガというか、これらが好きだという人とは、趣味が合うかも!と期待してしまいます。

 『マッドメン』と『ナウシカ』については、語る言葉なし。
 いずれも、一度は壊された世界で、神話になることを宿命づけられた、前者は兄妹の、後者は少女の物語…だと思います。
 語る言葉なし、とか言いつつ語ってしまった。短いけれど。


マッドメン (1) (創美社コミック文庫 (M-1-1))マッドメン (1) (創美社コミック文庫 (M-1-1))
(2006/07)
諸星 大二郎

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ワイド版 風の谷のナウシカ7巻セット「トルメキア戦役バージョン」ワイド版 風の谷のナウシカ7巻セット「トルメキア戦役バージョン」
(2003/10/31)
宮崎 駿

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 『銀河鉄道の夜』は、アニメ映画にもなったマンガで、アニメの方も死ぬほど好きなのですが、マンガもいい。
 『ジーザス』は、ちょうど私が「サンデー」を毎週買っていた頃に連載されていたマンガ。
 世界一の殺し屋が、ひょんなことから高校の先生になって…という話。
 ひょんなことからって便利な言葉だな。
 いろいろ考えると、つっこみどころは満載のような気がするんですが、とにかく「かっこいい!」の力技で最後まで引っぱっていかれます。
 だって、最終エピソードのタイトルが、「炎のフェダイーン」ですよ。フェダイーンは戦士ですよ。
 負けてしまいませんか。私は負けてしまいます。
 「ヤングサンデー」で連載された『闇のイージス』の前日譚…というほど繋がりはありませんが、同じ世界の話です。

銀河鉄道の夜 (扶桑社文庫)

JESUS (1) (小学館文庫)JESUS (1) (小学館文庫)
(2002/12)
七月 鏡一藤原 芳秀

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 最後の『だいらんど』については、ちょっと長く。
 あらすじは次のとおり。

 うだつの上がらないチンピラの正(本名正雄・36)は、これがヤクザとして芽を出す最後のチャンス、と鉄砲玉を命じられる。
 失敗してフクロにされ、隙をついて逃げ出したものの、路地に追いつめられて絶体絶命のピンチに。
 ところが、うす汚いピエロ(?)の人形が路地に落ちているのを見つけた次の瞬間、正は、花が喋り、空からごちそうが降る、何だかメルヘンな世界に立っていた。
 そこで正が出会ったのは、「だいらんど」のお昼の国のお姫様、メリーアン。
 誰も働かず、誰もしなず、怒りや憎しみも存在せず、セックスもなく、どっちを向いても笑顔しかない。
 そんな世界に、どうにも馴染めない正は、メリーアンとともにお昼の国を出る。
 お昼の国の次は大人の国。
 正は「だいらんど」のいくつもの国を旅して、無事に元の世界に戻れるのだろうか…元の世界に戻っても無事ではないが、という話。

 あとがきによると、多くの童話では、おとぎの国に迷いこむのが純真な子供であるため、迷いこんだ先の世界を抵抗なく受け入れてしまうが、では、迷いこんだのが、汚れきった大人だったらどうなるだろう?きっと抵抗しまくるに違いない、というのが、本作の発想のきっかけだそうです。
 まさにそんな話。
 前にもどこかで書きましたが、この内容を、1冊でまとめたのがすばらしい。
 ギャグとシリアスのバランスがよくて、全体的なテーマもあって、更には「だいらんど」という世界や登場するキャラクターたちの、物語中に描かれてはいない過去、背景も想像させてくれる、という意味で描ききられているのに余力もある。
 何だか誉めまくっていますが、とてもとても好きなのです。
 あと、キャラクターがかわいいですよ。
 正を慕うお姫様のメリーアンや、がぁさんのよく描く、ロングヘアでメガネでセクシーな女性のルーシー(最初は大人の国の大統領補佐官として登場)はもちろん、正もかわいい。
 特に、動物の国で動物に変身した姿は途方もなくかわいい。パンダは「パンダパンダ!」と鳴くらしいですよ。
 子供の頃に、絵本ではなく長めの童話、『オズの魔法使い』や『青い鳥』、『不思議の国のアリス』などをよく読んだ、今は大人の人におすすめの1冊です。

だいらんど

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